診療内容のご案内
耳に起こる疾患
耳鳴り
耳鳴りによくある症状
- 1. 以前から耳鳴り音が聞こえていたが、特に最近強くなった
- 2. 風邪や中耳炎などの発病後に鳴りだした
- 3. 耳の痛みや圧迫感を感じた後、音が鳴っているように聞こえる
- 4. 実際には音はしていないにも関わらず、音が鳴っているように聞こえる
耳鳴りの原因について
耳鳴りには大きく分けると2種類あります。
(1)重篤な疾患を原因とする耳鳴り / (2)重篤な疾患が原因で無い耳鳴り
- (1)重篤な疾患を原因とする耳鳴り
- 脳腫瘍や脳梗塞といった重篤な疾患を原因とする耳鳴りの場合は、耳鼻咽喉科の領域外の治療となりますので、CT やMRI に基づいて診断する必要性があります。当院では大学病院や脳神経外科など専門機関をご紹介いたします。
- (2)重篤な疾患が原因で無い耳鳴り
- (1)の除外診断を行った上での(2)は耳鼻咽喉科の領域内における耳鳴りです。ただ、この場合は他の疾患を患っており、耳鳴りは症状の1つとして表れているケースが多いです。
耳鳴りが症状として現れる疾患の一部
- ・中耳炎(急性中耳炎や慢性中耳炎など)
- ・難聴(老年性難聴、突発性難聴など)
- ・内耳疾患(内耳炎、めまい、メニエール病など)
- ・全身疾患(心臓血管系など)
上記に挙げたものは一部であり、全てでは無いことをご了解ください。また、難聴を患っている方は耳鳴りを訴える割合が高いと考えております。
当院ならではの耳鳴りの治療法
耳鳴りの原因として治療すべき病気が判明した場合にはそちらの治療を最優先で行いますが、原因を特定することが難しい場合もあります。そのような場合は、耳鳴りによる生活への支障を軽減する為に耳鳴りの治療を行います。睡眠障害がある場合には専門科にて治療を行っていただきます。
治療法としては以下の2つがあります。
● 1.薬物療法
耳鳴り緩和剤や漢方の内服を1カ月程度投与し、効果を判定いたします。
● 2.TRT療法(耳鳴り再訓練療法)
TRT療法は下記の2つを専門家と共にすすめていく治療法です。
- 1.耳鳴りに対する理解を深めることで不安を軽減すること
- 2.音の豊富な環境をサウンドジェネレーターと言われる専用装置を用いることで耳鳴りを緩和させる(慣れさせる)こと
具体的には日常生活で感じる耳鳴りが10だとすると、「10の耳鳴り」に対して、別の8~9の音を流します。8~9の別の音を入れることで、ご自身が感じている耳鳴りが 1~2ぐらいに感じるための治療法です。
音を入れることで、耳鳴りの感じ方を軽くして、慣らしていきます。